アドベンチャーコラム:第1回「アドベンチャーツアーのレベル付け」
皆様、はじめまして!
日本アドベンチャーツーリズム協議会の高田です。
このコラムでは皆様にAT(アドベンチャーツーリズム)について、より具体的に、より分かりやすくお伝えできるよう、日本AT協議会の高田が、協議会のプロジェクトを通して経験した情報や体験談を皆様にお伝えしてまいります。
色々なエリアや団体様とATツアーを作ったり、お話を伺うと多くの方が次のような課題に直面すると言われています。
「お客様に、記載されたアクティビティレベルよりもツアーのレベルが低いと言われる」
「日本人の参加者と、海外の参加者との満足度が大きく違う」
こういった質問はATツアーをつくり、AT有識者を招待した際のFAMツアー(Familiarization Tour の意)を行った際などによく言われるようです。
海外のATバイヤーは長年AT業界に身を置く方が多く、その方たちは自身もATツアー造成はもちろんの事、アクティビティそのもののプロフェッショナルである事が多くあります。しかし日本はアドベンチャーツーリズムのデスティネーションとしては未だに「未開の地」、そういったプロであっても日本で体験できるATは未知数なのでプロバイダーが提供する情報が唯一の情報源となる場合もあります。
日本のアクティビティレベル(アクティビティの運動強度)は海外のATデスティネーションと比べると強度が比較的マイルドだと言われており、ATTA(アドベンチャートラベルトレードアソシエーション)も日本のATツアーを作る際には、日本の強みである「文化」の側面を強調したツアーを作るべきと話しています。
参加者にツアーの正しいレベルを伝えることは、参加者の満足度を高めるとともに、参加者が誤ったレベルのツアーに参加したことによって起こりえる事故などを防止するリスクマネージメントの側面もあり、
「正しいATツアーレベル情報 = 安全かつ満足度の高いツアーの提供」に繋がります。
ATTAはツアーの難易度を参加者に明確に伝えるため、ツアーレベルを1~5に設定し、各レベルに基準を設けることでATWS(アドベンチャートラベルワールドサミット)はじめとする、ATツアーやFAMツアーの参加者が自身に合ったレベルのATツアーに参加出来るように明記しています。
上記はあくまでも、ATTAが設定した基準の一つに過ぎず、ツアーの中身の各アクティビティにも個別にアクティビティ強度を設定しているツアープロバイダーも多く、上記の表に当てはまらない場合も多くある事を理解しなければなりません。しかし新しくツアーを作られるサプライヤーの皆様にとって、上記のデータが少しでも参考になれば幸いです。
ツアーの概要をまとめたMIC(Minimum Information for Customer)にも記載される重要事項「ATツアーレベル」少しでも興味がわきましたか?前述のMICについても今後触れていきたいと思いますが、今回はここで失礼します。
みなさん、良いアドベンチャーを!
高田健右:JATO事務局/Adventure Travel Trade Association , Ambassador