【正会員便り】第2回は「日本におけるアドベンチャーツーリズムの可能性と課題」です。
第1回の個人正会員/髙井様に続く第2回目は、旅先での素晴らしい感動体験をオンライン市場で提供されているベルトラ株式会社様から寄稿いただきました。新キャラクターの「ベル虎」が応えてくれるCM「なにする旅する?」も好評ですね。
【正会員便り】日本におけるアドベンチャーツーリズムの可能性と課題
ベルトラ株式会社/事業開発室ディレクター 西岡 功二
日本におけるアドベンチャーツーリズムは、豊かな自然環境や多様な地形を活かした体験型の観光として、国内外からの注目を集めています。特に、自然を感じながら心身ともにリフレッシュできる体験価値が年々求められてきているため、アドベンチャーツーリズムの需要は今後も拡大が見込まれています。
ベルトラ(株)では、既に北海道の知床や利尻島でのトレッキングツアーをはじめ、ベトナムやハワイ、カンボジアなど海外でのアドベンチャーツーリズム体験型商品も取り揃えており、旅行者に質の高い体験価値を提供しています。
しかしながら、アドベンチャーツーリズムが真に日本国内で浸透していくためには、いくつかの課題が存在することも事実です。
まず、国内におけるアドベンチャーツーリズムの認知度の低さがあげられます。多くの旅行者は、日本各地の自然環境や歴史文化が織り成す多様性や魅力を体験することのできるツアーが数多くあることを十分に理解できていません。例えば、知床の森をガイドと共に歩くツアーや、利尻島でのガイド貸切ツアーなど、その土地でしか体験できない特別な体験ツアーがあること自体がまだ知られていないのです。
次に、地方におけるインフラ整備の課題です。地方都市では、二次交通を始めとするアクセス面の問題や宿泊施設不足などが旅行者の足を遠のかせる要因となってしまっています。こうした問題を解決するためには、地方自治体や地域住民との連携が不可欠であり、地域に関わる全てのステークホルダーが協働して持続可能な観光地づくりを推進することが求められます。
こうした課題を解決するためには、まず旅行者への情報発信を強化することが必要であると考えます。日本のアドベンチャーツーリズムの魅力を国内外に向けて広く積極的に発信をすることで、旅行者に対してアドベンチャーツーリズムの認知度を高めていく取り組みが必要です。また、旅行事業者も、地方自治体や地域住民と協力しながら、インフラ整備も含めた持続可能な観光資源を開発していく取り組みを進めていくことが重要です。特に、地域の歴史・文化・自然を保全しつつ、地域住民にとっても旅行者にとっても快適な環境を整えていくことこそが、今後の日本におけるアドベンチャーツーリズムの成功発展の鍵となると考えます。
末筆ながら、ベルトラ(株)としても、環境保全と自然保護、歴史文化の継承などに積極的に取り組みながら、持続可能な地域社会の形成に貢献していきたいと考えています。私たちは、地域の全てのステークホルダーの方々との協働による旅行者へのさまざまな感動体験の提供を通じて、地域の歴史・文化・自然の魅力を広く情報発信していくとともに、地域経済への貢献と環境保全の両立を目指す取り組みに尽力してまいります。
以上