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ATで地域と連携し日本の競争力を高める

アルパインツアーサービス
芹澤一代表取締役社長

“ワールドサミット”で潜在力をアピール

Q.日本でもアドベンチャーツーリズム(AT)をめぐる動きが本格化していることについて、どのようにご覧になっていますか?

 アルパインツアーサービスの創業者である芳野満彦は1965年にマッターホルン北壁の日本人初登攀を成し遂げ、一般にはまだ遠い憧れの山々だったヨーロッパ・アルプスへのハイキングツアーを1969年に実施しました。アルパインツアーサービスの創業から50周年を迎えた昨年、観光関連団体や大学、企業などによって設立された一般社団法人日本アドベンチャーツーリズム協議会が本格的に稼働を開始したわけですけれども、国内各地の地域が持つ自然や文化の価値を高く評価するATが普及・拡大していけば、これまで観光地として注目されてこなかった日本の地域が新たに脚光を浴びる可能性も十分にあると考えています。

Q.来年9月には、Adventure Travel Trade Association が主催する世界最大のATイベントである“ワールドサミット”が北海道で開催されることも内定しました。

 鈴木直道知事は「北海道の魅力を発信する絶好の機会にしたい」と意気込みを示しており、セミナーや商談会などのメイン会場となる札幌市や周辺エリアだけでなく、AT体験ツアーなどを通じて道東エリアをはじめ道内各地の魅力もアピールできます。鈴木知事は「北海道がATの大きな可能性を持っていることを理解してもらえる」と期待を表明していますし、冬季に偏在しがちなインバウンド需要の平準化などにも意欲を示しています。北海道には、海・山・川の自然が揃っているだけでなく、食や文化、歴史などの四季折々の奥深い魅力も備えていますから、ATのデスティネーションとして日本が持つ大きな潜在力をアピールできるのではないかと思っています。

地域経済への貢献や地元での雇用創出も

Q.地域観光の底上げに向けても、ATが大きな可能性を秘めているということでしょうか?

 これまでは旅行業者が旅行者を送り出すという観点に偏重してきたことは否定できませんし、地域や観光行政も数を追う傾向が強かったのではないかと思います。しかしながら、「自然」「文化」「アクティビティ」を構成要素とするATでは量よりも質が重視されることになりますし、改めて、それぞれの地域に根差した固有の観光資源や素材、その魅力の磨き上げ、より的確な情報発信などが求められることになるでしょう。ATの構築は、しっかりと地域に根差さなければいけないという理念が下支えするものであり、地域の自然環境や歴史、文化、風土などを損なうことなく次の世代に継承していかなければなりません。その考え方が十分に理解され、地域の資源や素材が活用されることで、地域経済への貢献や地元での雇用創出なども実現されていくわけです。

Q.訪日インバウンドにとって、ATはどのように資すると期待されていますか。

 これまで、国内の地域間で競合するという側面もあったかと思いますけれども、むしろ、日本の様々な奥深い魅力を楽しめるATでは、より地域間での連携を図っていくことで、デスティネーションとしての競争力を高められるのではないかと思っています。2~3週間の日程で日本を訪れるATの旅行者に、それぞれの地域で用意されているパッケージを組み合わせて、B to Bベースでプログラムを提供いくことで特定のエリアに偏ることなく、まんべんなく日本各地のエリアを楽しんでもらえるはずです。ATの国際市場で日本をプロモーションする時に、全国レベルで形成されたブランドに基づいて地域ごとに戦略的に連携し、旅のストーリー作りも含めてプログラムを組み合わせていくというようなスキームの構築が実現されることを期待しています。

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